自分に寛容になることが、うまくいくコツ

うまくいかないことに関して、寛容になるというのは大事なことだと思う。

アレクサンダーテクニークを学んでいる方の中には、悪い姿勢をしている自分にがっかりしたり、ひどいときには罪悪感すら持つひともいる。

良い姿勢になりたいという願いにフォーカスしすぎると、アレクサンダーテクニークで自由になるはずが、こうやって窮屈な状況になってしまう。

そうすると、身体を上に方向付けることや、開放させるなんて、もっと難しくなる。

できない、と思うと、ますます困難さを増す。現実的に身体のフレキシビリティが阻害されていく。

「しよう!」「しなきゃ!」「できない!」という緊張を手放してほしい。

「手放す」ということは習慣にまみれたまま何にもしなくていいとか、ほっときゃいいという無秩序な状態のことではない。

ルールある調和の中で統一性を保ちながら、備わった機能性・能力を発揮するために、不要な執着や固定概念・緊張要素を手放すということ(・・・と、私は捉えている)。

「手放す」とか「余裕」ということが、あらゆる分野で大事なのは、そのためだよね。

だから、もし「もっとリラックスしなくちゃ」とか「もっと姿勢を正さなきゃ」なんて思いを脅迫概念のごとく持っていたら、それは手放したほうが願いに近づきやすい。

そして良い状態を手に入れたら「もう二度と戻らないように」「この状態をキープしなくては」なんて考えないこと。
考え始めたら要注意。またそういう緊張状態を作り出しているだけかもしれない。

アレクサンダーテクニークのレッスンでは、「出来ない」「出来るようになりたい」「忘れないように」「わかりたい」という、気持ちの中にある緊張に対しても、それを手放すこと・抑制することを学ぶ。

学びの中で、そういった強い思いが心身の自由を妨げるというのは、よくあること。

それを抑制することを学ぶにつれ、自分に対してやさしくできるようになる。

今すぐ出来ないけれど、OK
忘れてしまうけれど、OK
今はわからないけれど、OK

たくさんのOKを自分に与えながら、とにかくプロセスを進めていく。
そういう寛容な態度を実践的に学ぶことは、アレクサンダーテクニークを上手く行うコツだし、
良い姿勢をするコツ、呼吸をラクにするコツ、発声を良くするコツ、コミュニケーションを円滑にするコツ、病気と付き合うコツ・・・のように思います。

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