アレクサンダーテクニークについて

習慣的に反応することを抑制し、
心身の調和を保ちながら意識的に反応することを学ぶワークです。

創始者F.M.アレクサンダーについて

アレクサンダーテクニークでは、自分の在り方・反応の仕方を総称として「自分の使い方」とよんでいます。
このワークは自分の使い方を改善することを学びますが、そのときに基礎として考えているのは頭と胴体の関係性です。
(「関係性」という言葉を使うのは、頭と胴体の「位置」や「場所」のことではなく、その緊張感や方向性・流動性などのことを指しているからです。)

間違った自分の使い方で反応することをやめ、頭と胴体の関係性を改善することを意識的に選び、より自由で機能的に行為を行うことを体験的に学びます。
自分の使い方が改善されると、心身両面から過緊張を減らし、意識や認識が広がり、適切に自分の反応・行為を選ぶことができるようにもなります。
また、あらゆる行為・反応・生理的機能のクオリティが向上することが期待されます。
 

自分の使い方を改善することで期待できる、機能的な変化

  • 緊張のバランスがどれ、のびのびと動けるようになる
  • 肩こり腰痛などの身体的問題が軽減することがある。
  • パフォーマーや施術者にとっては、スキルをさらに高めることにつながる。
  • 心身の安定感を得て、コミュニケーションの質が変わる など…

 

概要・目次

アレクサンダーテクニークのはじまり

俳優だったアレクサンダーはのどに問題を抱え、声がかすれるというトラブルに見舞われました。
この声に関する問題は、どのようにして起きたのだろう? どうやって改善することができるのだろう?
それを解決するべく、彼は自分で自分の研究をするために自分の朗唱する姿を鏡の前で観察してみました。
アレクサンダーが鏡の前で自分の動きを観察してわかった事は、朗唱をしようとした瞬間に、

1)頭を後ろに引き下げて
2)咽頭をつぶし
3)口から息を吸い
→結果として、声がかすれる。

ということでした。
自分がそのようなやり方で声をだしていることにアレクサンダーははじめて気づき、そんなやり方は声を出すために不適切な習慣であると理解しました。
  
この不適切な動き方を改善するためにはどうしたらいいのか?
アレクサンダーは、長い間鏡の前で「自分の使い方」の研究をしました。
  
長い探究の結果、心身が調和のなかで働くための新しい手順を見つけ、自分に悪影響を与える古い習慣的な動き方を手放し、自分の問題を克服することができました。
それが、アレクサンダーテクニークとよばれる「自分の使い方」のための手順です。
  
多くの人が、アレクサンダーと同じように不適切な「自分の使い方」をしています。
それは、過緊張があったり、脱力しすぎだったり、自分の使い方を間違えて不必要なプレッシャーを自分に与えてしまうやり方です。
そんな自分に気づいている人もいるでしょうし、アレクサンダーのように気づかないままの人もいるかもしれない。
原因はわからないけれど「なんだかうまくいかない」「緊張が抜けない」など、違和感を感じる場合もあるかもしれません。
  
アレクサンダーは多くの人々に「アレクサンダー・テクニーク」を教え、教師を養成し、今では世界各国であらゆる人がアレクサンダー・テクニークの恩恵を受けています。
音楽学校や演劇学校に取り入れられ、そのような人たちが学んでいることも多いのですが、家事をする・歯を磨く・電話を取る・パソコンを使う・歩く・話す・・・など、普通の人の普通の生活も支えています。
医師の勧めにより保険を使ってレッスンを受けることができる国もあり、健康のために使い方の改善を学ぶ方も多くいます。

”使い方”と”機能”には関係がある

アレクサンダーは、自分の使い方を変えることによって、声が出ないという問題を解決しました。

朗唱のときに自分に過度の緊張を与えていて、それが原因で声のトラブルを招いていましたが、使い方を改善することで不要な緊張は取り除かれ、のびのびとパフォーマンスをすることが出来るようになったのです。

私たちの「使い方」を変えると、私たちの「機能」は変わるのです。

使い方とは、アレクサンダーテクニークでは主に「頭・首・胴体」の関係性にどのような質やバランスがあるのかということ。
機能とは、わたしたちの行為の質のこと。声の出かた、呼吸の楽さ、動きやすさ、感情の動き、知覚の働きのことなどを指します。

アレクサンダーテクニークを学んで
・腰痛が改善された
・楽器の演奏が楽になった
・人とのコミュニケーションが円滑になった
・疲労しにくくなった
などは、使い方を変えた結果、私たちの機能面によい影響がでたということを表しています。

アレクサンダー・テクニークは、身体の不調を持っている方が学ぶことも多く、世界的には医療保険が適用できる国もありますが、治療行為をしているわけではありません。私たちの「使い方」が自分自身に「悪影響」を与えていたとき、使い方が変われば、その影響力も変わるということです。

アレクサンダーテクニークは、自分の再教育です

私たちは習慣という便利なもののおかげで、あまり考えずとも日常を生活していくことができます。
しかし、その習慣が適切なものではなかったとき、気づかぬうちに、自分の心身や活動にとってよくない影響を与えます。

アレクサンダーテクニークは、日常の活動、仕事、パフォーマンス活動において、どのように自分が反応しているかを見直させ、
刺激と反応のあいだにワンクッション置き、どう反応するかを意識的に選び、実行することを練習します。
それが、自分をどう使えばよいのかを学ぶという、自分の為の「再教育」です。

習慣から抜け出す時に、今までの自分のやり方が、どれだけ自分に制限を与えていたか、逆効果になっていたかなどに気づくこともあります。
自分の望みが明確になったり、自分の環境や周囲の状況に対して、気づきが増すということもあります。

そうやって意識的にどう自分を使うのかということを選ぶことが、新しく状況について整理しなおすことや自分の意思の再選択につながり、自由・自立という、アレクサンダーテクニークの教育的側面を持ちます。
  

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