自己レッスン:「刺激と反応」の観察

最近私は、自分の「刺激と反応」について観察しています。

アレクサンダーの「刺激」と「反応」(そして影響)はコレ↓↓

刺激:「セリフを話そう」と思う
頭の方向 : 頭を後ろに押し下げる
身体バランスへの影響:体を押し縮め、過度の緊張をつくる
機能的な影響:呼吸や発声に悪影響を及す

人前に出て行うパフォーマンスなどは、「特別」なシチュエーションなので「刺激」として認識しやすいですね。

けれど、本当は私たちの日常は「刺激」だらけ。
飲み物を飲むとかドアを開けるなど、「反応・行動」を行う前には何らかの状況やきっかけがあります。

それらは、すべて、「反応」を引き出す「刺激」

アレクサンダーテクニークの自己レッスンとして、テクニークの要素をしぼって観察を深めようと思い立ち、そのファーストステップとしてこの「反応」と「刺激」を取り上げることにしました。

つまり、「刺激」に対して私はどのように「反応」しているのかを観察しています。

自分のしている不要な動作や緊張に沢山気づきました。これは、とても面白い!

たとえば、不慣れな場所に電車移動するとき

刺激
  不慣れな場所に、いつもと違う乗換で電車移動する
頭の方向
  ・顎を引くようにしながら、引き上げる。
身体バランスへの影響
  首の緊張を増増える。背中が反り胸が上がる。顎がのどを圧迫する。
機能的な影響
  呼吸が苦しい。
  意識は考えることに集中し、視覚や皮膚感覚など、物理的な感覚情報があまり入ってこない。
感じている事
  いつもと違う行先と乗換に少し緊張している。
  体が固まる。
  乗り換えや、目的地に時間通りに着くかなど、未来のことばかりに意識がいっていて、今起きている事にはあまり意識が向かわない。

   
こやって観察することで、自分の「間違った使い方」にその場で気がつきます。
(* アレクサンダーテクニークでは”間違った自分の使い方”という表現をしますが、それは心身の調和を乱したり動きの機能性を阻害する、状況にそぐわない”不適切な心身の反応”だと思ってもらえるとよいと思います)

「刺激」というものが何なのかもクリアになりました。

刺激は通常、物事や対象物です。
物事……例えば、アレクサンダーにとってはセリフを話すということ。
私にとっては、例えば、包丁を使って素材を切るということ。
対象物……人、物(苦手な人だけでなく、どんな人も刺激です)

体感したのは、刺激である物事・対象物には力が無いということ。。

刺激だと思っていたものには、力はなく、投影先のようでした。
(そう捉えると、刺激が和らぐような気もします。)

力のない物事・対象物に対して、私は価値観、固定概念、思考の習慣を付随させていました。
「セリフとは、はっきり話さなければならない」とか
「このお肉を切るには、力が必要だ」とか
「カーソルを指定のところに動かすことは、細かい作業だ」とか
気づかないような意識の働き。(で、それが間違っていることが多々ある)

刺激によって、私の意識は働く。
私の間違った意識の方向性やトーン(緊張度)が
私に間違った体の使い方をさせる。

もしくは、間違った体の使い方が、私の意識の方向性やトーンを誤らせる場合もあるかも。

それは、気づきとしては新しいことではないし、
アレクサンダーはとっくのとうにそう言っているのだけど
こうやって細かに「刺激は何?」「私の反応は何?」と観察していくことによって、それがより深くはっきりと理解できました。
収獲!

こんな感じで、一定期間、テーマを絞って学びを深めていきたいと思います。
「刺激」と「反応」の観察はもうしばらく続けます。

ちなみに、このワークは相模大野カルチャーセンターの生徒さんにも宿題として一緒に取り組んでいただいています。
一人で、いつでもできる自己観察なのでおすすめ。

宿題コツは、
「落ち込みNG。楽しみながら」
です。

ご興味があったら、ぜひご一緒にやってみてください。

次回は「抑制」について観察する予定。
それはもっとエキサイティングで楽しみ!!

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