姿勢が悪くて身体がやせる?
今日は、4回目の投稿です。
病のことばかりですみません。
今度は母のことなのですが、先日久しぶりに実家に顔を出しました。
母は昨年脳出血で倒れ、左半身麻痺となり、いまは弟と暮らしています。
退院後、実家に母が戻ってから帰省するのは今回がはじめてで、どのように暮らしているか気になっていました。
母は元気に暮らしていましたが、すっかりやせてしまっていました。
とはいっても、もとがもとなので、いまは私よりすこし細いくらい。
まあ、それくらいやせても大丈夫か・・と思っていたら、食が全然すすまないとのこと。
あまりに食べないので心配になりました。
作るのも面倒だし
味覚があんまりないのよね
など理由を挙げていましたが・・・
あるとき
「胃が気持ち悪いのよー。食欲がわかなくてねえ」と。
そして「猫背になって、胃を圧迫しているのかしらねえ」というのです。
「そうだよ! そんなに丸くなって、圧迫してるよ!」というと
「え?そう?」と
母は、自分の姿勢がくの字にグテっと丸くなっていることに気づいていなかったのです。
私はそれに驚きました。
私の方は、ずっとその姿勢が気になって、時々背を伸ばすよう促していたのですが、
当の本人は、まったくわかっていなかったなんて。
「わからないいのよー。自分では」というのです。
それは、麻痺のせいなのか、それとも単に身体感覚が鈍いからなのかわかりませんが、母は胃が気持ち悪いと思って「姿勢が原因?」とは思っても、自分の姿勢の悪さにまったく気がついていなかったんです。
多かれ少なかれ、誰でもそういうことはありますけど、
あまりのひどさに、わたしは驚きました。
でも、改善しようにも、母にはそれが難しいようなんですね。
「アレクサンダーを教えてあげようか?」というと
私のしていることに興味のない母には珍しく「うん」というので、レッスンというよりは、簡単なアドバイスを伝えました。
母は立つときも座るときも首をぎゅっとさせて身体を押し縮めていましたし、
ひざを内側に内転させる癖があったので
「前を向いたまま立とうとしないで、股関節からお辞儀をして、足に体重がかかってきたら立ってね。」
「ひざは内側ではなくて、前にむけてね」と。
なんともハウツー本のような、乱暴なアドバイスですが、この際、いまのままよりは、ドゥーイングになってもよいだろうと思いました。
私は母の性格をよくわかっているので、あまり時間をとったりこまごまいうと「ああ、もういいや」となってしまうとおもったので。
そして、問題は座ったとき。
座ると、肋骨の下でぐちゃっと身体をつぶし、典型的な猫背(背中の丸いおばあさん)になっていました。
日中、ほとんど寝るか、座るかしている母に、これはよくありません。
背もたれにクッションを入れて、寄りかかっていれば猫背になったり反ったりしないようにしました。
これはもう対処療法ですが、とにかく、いまの姿勢を続けさせてはないらない・本人が続けられないと意味ない、ということで簡単だけれど、こうすりゃまだましでしょ、という感じです。
クッションを入れた翌日 「あんたがクッションをやってくれたから、身体がらくだわー、背中が痛くなくなった」と言っていました。見ると、以前のようには胃の圧迫もしないでいられているようでした。
これで、食欲が出てくれると良いのですが・・・。
今回は、自分の親に「使い方が機能に影響する」という、あまりにもわかりやすい具体例をみて、愕然としてしまいました。
そりゃやせるわー・・・と。
食べなくて病気になるかとおもったけれど、その姿勢も病気のもとだからな、気をつけてほしいなあ。