眠れない夜にアレクサンダーガイダンス

先ほどまで、眠いのに眠りたいのに眠れない・・・という状況で布団の中にいました。

昨日・今日と出かけていて、そのときに体験したことを振り返ってしまい、脳みそがなかなか寝てくれないのです。

身体はなんだかこわばっていて、疲れているのに開放されず、ゆっくり布団の上で休めない、そんな状態でした。

布団の中で、ぐるぐるいろいろなことを回想中、私の先生の一人であるキャシーとのレッスンも思い出されました。

以前、子供を抱っこする姿をレッスンしてもらったのです。
キャシーにレッスンで教えてもらったのは、私は子供を抱っこするとき、肩を後ろに寄せるような方向性で、ほんの少し腕を引き込む癖があるということでした。

背骨をちょっぴり反らせ・頭・胴体を押し縮めて抱っこをするような状態ともいえます。

アレクサンダーテクニークではディレクションを

首が自由に
頭は前へ上へ
背中は長く広く

と表現するのが一般的ですが、実際のレッスンでそれに該当するものへ導くとき、キャシーはちょっと違うガイドをくれます。

彼女のガイドは

「頭が動いて身体全体がついてきて○○することができる。」

です。

私は布団の中で「頭が動いて身体全体がついてくる」と心の中で言いました。
・・・それでも、快適に眠りにさそう状況がやってきません。

「あ、わすれてた。  ”○○できる”  の部分」

そうしてもう一度自分に言いました。

「頭が動いて体全体がついてきて眠ることができる」

すると、頭がすっと動くと同時に背中がゆるみ、腕がふわりと脱力するように楽になり、布団の上で気持ちよく横たわる状態になったんです。

うわーーー。そうだ、私は脊椎動物だった。
そう連想されっる位、頭と背骨が連なってゆったりし、まるで自分が蛇になったかのような感じがしました。
きもちいい・・・ああ、これで眠れる・・。

どうやらわたしは、以前キャシーに教えてもらった脊椎を縮めながら腕を引き込む癖を布団の中まで引きずっていたようです。

そして、気持ちよくなって、このまま眠れるなあとおもいながら、
さて、このことを明日ブログに書くか、今書くかと考えました。

いまはこのまま寝てしまいたいというのが本音だけれど、今書かなかったら、明日は書かないだろう。
それに、いま起きてももう一度、「頭が動いて体全体がついていって、眠ることができる」をやればいいだけだ、と考えました。

この、最後に「○○することが出来る」で締めくくることは、大事なことだと思います。

キャシーとのレッスンで、「うまくいかない」と相談したとき、
「あなた、最後まで ”○○することが出来る” って言った?」と聞かれました。

「あ!言ってない!」

そうして、彼女のアドバイスにしたがって”○○することが出来る” を付け足すとうまくいく、という体験をしたことがあります。

(なのに、今回、また忘れてしまったのですけど)

私自身が行うレッスンでもこの言葉を使うときがあります。

たとえば、「仕事中、身体がガチガチになる。もっと楽な身体ですばやく行いたい」という希望でレッスンをいくつかしたことがありますが
(この問題でレッスンを希望されるかたは、結構います。)

そのときも

「頭が動いて体全体がついていって、○○することができる」で、うまい具合に、ラクに、早く出来る姿を何度もみてきました。

そして、多くの方が、ラクに早く動きながら、自分のこの状態に驚いていたり、笑っていたりしました。

レッスンの中では、単にそのことばを思う・言うだけではなくて、教師のハンズオンという手助けがあるわけですが、「行為の中で考える」「その行為が何かを含めて考える」というのは、動きの連続性を助けてくれると思います。

ということで、もういちど

「頭が動いて身体全体がついていって、入力することが出来る」

と思いながらブログを書く作業を終了し

「頭が動いて体全体がついていって眠ることが出来る」に移りたいと思います。