自己レッスン:「NO」が必要なのはなぜ
前回の続きです。
習慣を変えたいなら「NO」なんて言わずに、すぐに「新しい意識のプラン」だけ考えれば良いんじゃないの?
実際のところ、「NO」を言わずに「新しいプラン」を採用するだけで上手くいくこともあります。
(そんな場合でも「NO」を使うことで、さらに冷静な方向性を自分に与える役に立ちます)
では、「NO」を言わないとうまくいかないケースとは?
子育てをしていると、そのような場面を度々目にします。
なんていったって、子供は衝動性の塊みたいなもの。
「ジャングルジムだ!」と思えばランドセルを背負ったまま登り始め、
誰かが虫を見つけたら、「どこどこ!!?」と群がり
包丁に興味を持てば「私にやらせて!!」と手を伸ばす。
「ランドセルを下ろしなさい」なんていう注意は無視。
虫が気になったら、登校前に並んでいた列もバラバラ。
包丁を使いたいと思ったら「私にだってできる!!」という過剰な自信。
衝動に駆られている時には、冷静な判断に耳をかすことは難しく「他の選択肢」に意識を向けることは難しいのです。
(「ちょっとまって=NO」も、なかなか出来ない💦)
これは子供だからでしょうか?
いいえ、大人だって同じです。
「あと1時間でこの仕事を終わらせないと」と急いでいる時
「頭が痛い」「腰が痛い」なんとかこの痛みから逃れたいと思っている時
「難しい」「わからない」「早く理解したい」と焦っている時
「怖い」「イライラする」「悲しい」と感情が強烈に襲ってくる時
そんな時は、「こうするべきだ」「こうしたらうまくいく」というプランを持っていても、
冷静になることは難しく、
そのプランを使いこなすことが難しいのです。
自分の心身の調和をより良くしようと
自分に「首を自由に、頭が動いて体全体がついていって……」とガイドしているのに、今ある混乱にその意識がのまれてしまう。
ひどいときには、そのガイドさえ自分のプレッシャーになっていく。
「ああ!頭が痛い!もうだめだ、動けない。
そうだ!アレクサンダー、アレクサンダー!!
”ネックフリー、頭が前に上に、背中が広く長く…” ああ、頭痛い!
もう! ネックフリー ネックフリー これってネックフリーになっているの?
ネックフリーになったからって、この頭痛がおさまるの??
アレクサンダーなんかやっている余裕ないんだけど??😫」
なんて、イライラが増しちゃうひどいケースもあるのです。
そんなときこそ「NO」がおすすめです。😌
痛みがある。
忙しい。
どうしたらいいかわからなくて混乱している。
そうしたら
「NO🖐」
今あることに対処しようとすることを少し保留にしましょう。
そして、今何が起きているのか、状況をみてみましょう。
ああ、頭が痛いな
ああ、忙しくて焦っているな…
混乱しているな、不安で怖くなっているな…
それから、自分の首に気づいてみましょう。
あ、首を押し縮めているな
首はもうすこし緊張をへらせるかもしれない
首は楽でいられているみたい
現状をゆっくりと受け入れ、変化に対して切望せず、
落ち着いて自分自身に目を向けていきましょう。
そうやってすこしづつ「自分のしていること」に意識を向けることが出来ます。
そうしてやっと「首を楽に」と思ってみたり
「頭が動いて体全体が付いて行って…」と新しいプランを丁寧に思うことが出来ます🌸
この様に、衝動や焦りや混乱から少し抜け出して、
新しい選択肢を丁寧に選ぶために
一旦反応を保留する「NO」のプロセスはとても役立つものなのです。
「NO」でなければ
「我に返る」とか「冷静になる」とか「自分にスペースを与える」
なんていう言い方でもよいです。
焦っていたり混乱している時は、ぜひ「NO」を使って自分へ余裕を与えてあげてください。
次の更新では、私が子供の繰り返す失敗に対して
「NO」を使って対処したケースをご紹介します。
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